特別対談 第1回 山本 強×鐘撞正也

更新日2015年06月30日

特別対談第1回 鐘撞正也が業界のトップと語る 山本 強 地盤ネット 代表取締役社長 鐘撞正也 フリーダムアーキテクツデザイン 代表取締役社長

理想の家を、確かな地盤の上に。地盤と設計のエキスパートが
タッグを組んで切り拓く

地盤ネットとフリーダムアーキテクツデザインが業務協力を行うこととなった。
住宅設計と地盤のエキスパートがタッグを組んだ意図は何か、
これにより今後、どのようなメリットや変化が生まれていくのだろうか。

「その工事、本当に必要?」不透明な業界への疑問

鐘撞 正也(かねつく・まさや) 鐘撞 正也(かねつく・まさや)

フリーダムアーキテクツデザイン
代表取締役社長

鐘撞─地盤ネットさんの主なサービスは地盤調査と地盤補償ですね。

山本─そうですね。ただ、調査の結果、地盤改良工事が必要となっても、工事を請け負わないという点は、多くの同業他社と違う点です。一般的な地盤会社は、調査と改良工事をセットで行っていますが、私どもは一切、改良工事を請け負いません。

鐘撞─当社もまた、設計のみで勝負している会社であり、建築工事は別の会社に依頼しています。この点、われわれには自らの専門分野に特化しているという共通点があるわけですね。建築工事を行う会社の多くは複数の工程をまとめて請け負い、全体で利益を出しています。地盤も例外ではなく、見積りのどこまでが調査分でどこからが改良工事分なのかが不透明だという印象がありました。

山本─地盤調査と改良工事の施工までを一括で請け負うと、改良工事の必要性について、本当に公正に判断されているのか疑わしいという声は少なからずあります。

鐘撞─もちろん、調査の結果、改良工事をすべきだと納得できるケースもあります。その一方で「そんな過剰な工事、本当に必要なの? 改良工事で儲けるために、そういう結果を出してきたんじゃないの?」と疑うことも多々あります。しかし、地盤ネットさんは、工事の有無と自社の収益とを切り離しているため、調査の結果にも客観性と公平性がある。そのような信頼感が、協力体制の構築につながったと思っています。

建築主の不利益解消のため専門家として何ができるか

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山本─当社では、建築工事の可視化と建築主の不利益解消を目指して、「地盤セカンドオピニオンR」というサービスを提供しています。改良工事が必要であると別の会社が判定したケースを再チェックし、過剰な工事ではないかの判定を無料で行うものです。建築主が納得したうえで工事を進め、不利益の解消に貢献するというわれわれの考えは、「地盤セカンドオピニオンR」と呼ぶのが分かりやすいと考えました。

鐘撞─ぴったりの名称ですね。地盤改良に予算や時間をとられすぎて、思い描いた家づくりができなくなってしまうというのは建築主のためになりませんから、地盤の世界で、そのような信念を持っている会社がいてくださるというのは、頼もしい限りです。

山本─ありがとうございます。このほかにも地盤調査から、解析と補償までを行う「地盤安心住宅R」もご好評を頂いています。

鐘撞─大規模災害が頻発している近年、お客様の地盤への関心はますます高まっているということですね。

地盤業界

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