一級建築士「学科の試験」 昨年度より難易度上昇か
更新日2014年11月01日
国土交通省は、一級建築士試験「学科の試験」の合格者および合格率を、9月9日に発表した。合格率は18.3%で昨年度より0.7ポイント下がった。合格基準点は、基本的な合格水準として想定されている「各科目で過半の点数かつ総得点が90点」であった。合格基準点が92点に上方補正された昨年度と比較すると、本年度はより難易度の高い試験であったといえる。
今回の試験内容について、資格学校大手である総合資格学院の講習システム開発部では、「法改正、新技術、耐震、防災、省エネなどに関し、新規の出題があった。また、既出の内容でも、言い回しや表現を変えるなど、本質の理解を問う出題の工夫が見られた結果、難易度が高まった。今後は新規出題への対策と、原理・原則を正しく理解する学習がますます重要になる」と分析する。難易度の高まる試験に伴い、受験者全体の学力レベルも上がるとみられ、受験者には厳しい状況が続く。
MONTHLY NEWS (建築知識2014年11月号)