「住宅エコポイント」 国交省、2年半ぶりの再開検討へ

更新日2015年01月01日

「住宅エコポイント制度」[※]の復活について、国土交通省は2014年度補正予算案への経費計上を目指し、検討に入った。消費増税前の駆け込み需要の反動で低迷する住宅投資を下支えすることが狙いだ。期間は1年程度、所得制限を設けず最大30万ポイントを付与する案がある。

前回実施時には民間需要を押し上げて、建設業の売り上げの減少幅が縮小するなどの効果があった。住宅生産団体連合会の矢部徹氏は「前回実施時は家電エコポイントの直後であり、認知度が高かったことも影響して効果が得られた。再開されれば消費マインドには好影響なのではないか」、また日本商工会議所で税制の調査・研究を行う原伸一氏は「住宅ローンの金利優遇だけでは効果に限界がある。住宅エコポイントはリフォームも対象となるので波及が大きい」と期待を寄せる。一方では、新たな駆け込みとその反動減を危惧する意見もあり、実現にはまだ曲折がありそうだ。

※ エコ住宅を新築した者や、エコリフォームを行った者に対し、一定のポイント(1ポイント=1円相当)を発行し、さまざまな商品などと交換できる制度。再開が実現すれば、2年半ぶり3回目となる

MONTHLY NEWS (建築知識2015年1月号)

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