長野県北部で震度6弱の地震 住宅36棟が全壊の被害

更新日2015年01月01日

11月22日午後10時8分ごろ、長野県北部で震度6弱の激しい揺れを観測する地震が起こった。この地震により、長野県内の住宅36棟が全壊、65棟が半壊し、非住宅81棟が全半壊する被害があった[※]。全壊した住宅36棟のうち、最大震度6弱を記録した長野市と小谷村での被害は合わせて9棟。一方、震度5強を観測した白馬村では27棟と、白馬村に被害が集中した。現地で被災状況を確認した京都大学の生存圏研究所、五十田博教授によると、特に被害が多かったのは白馬村の堀之内地区と三日市場地区。典型的な農村部で、住宅以外にも車庫や農業倉庫、土蔵などが多く、その被害も目立ったという。五十田教授は「今後さらに調査を進めていくが、堀之内地区を中心に建築物の被害を調査したところ、被害を受けた建築物は、地震による大きな振動による損傷よりも、柱脚部などの接合部に金物が使用されていない、壁量が足りていないなど、耐震性能が不足していたことにより損傷が生じていた」と述べる。被害原因の詳しい分析を含め、短期・中長期の対策を注視していきたい。

※ 12月1日午前8時時点の長野県報告による

MONTHLY NEWS (建築知識2015年1月号)

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