新建材「CLT」 建築資材としての使用目指す

更新日2015年03月01日

政府はこのたび、新型の木材パネル「CLT(クロス・ラミネイティド・ティンバー)」について、2016年度までに一般的な建築資材としての使用を目指すとの方針を発表した。

CLTは、挽き板を繊維方向が直交するよう接着した大判パネルのこと。近年、ヨーロッパを中心に中高層建築物などへの利用が急速に広がっているが、日本では個別に国の認定を受けなければ使用できない。CLTは鉄筋コンクリートに比べてはるかに軽量であるにもかかわらず、厚みがあるため耐震性・断熱性・遮音性に優れている。また、施工の工程を大幅に簡略化できる点も大きなメリットだ。

農林水産省と国土交通省は、今後の生産体制の整備と関係者の取り組みを促進するため、施策の具体的内容と普及に向けたロードマップを策定した。現在も規格化に向け試験・検討が進められているが、将来、CLTが本格的に導入されれば、国産木材の利用拡大にもつながると期待されている。

その一方で、人手を省く新たな工法が大工などの労働機会を奪うことを懸念する声などもあがっている。

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MONTHLY NEWS (建築知識2015年3月号)

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