国交省、一級建築士の懲戒処分基準の 見直し案を公表

更新日2015年05月01日

国土交通省は2月23日、一級建築士の懲戒処分基準の見直し案を公表した。今回の見直しは、設計・工事監理業務の適正化および建築主への情報開示の規定を充実させた改正建築士法の施行に合わせ、懲戒処分基準を改めるもの。

具体的には、懲戒事由として、建築士報告と検査義務違反、建築士免許証等の不提示、契約締結時の書面の交付義務違反の項目が追加された[表]。そのほか、建築士事務所の所属建築士を変更した場合の変更届にかかる事項を追加するなどしている。見直し案では、これらの新しい基準は1カ月の業務停止に相当する違反(個別事情による加減がない場合)と定めた。改正建築士法では国土交通大臣に一級建築士に対する調査権限が付与されることを踏まえ、処分にあたっては個別事情を十分に調査し、勘案すべき事情が認められる場合には、適宜処分が加減される。

国土交通省は現在、3月24日まで募集していた見直し案への一般からの意見を集計している。改正建築士法に基づく見直しであるため、大幅な修正を求める意見は少ないと予想されるが、集計結果を踏まえて改正建築士法の施行に間に合うよう懲戒処分基準を正式に発表する、としている。新しい懲戒処分基準は、改正建築士法と併せて6月25日から施行される。

img04

MONTHLY NEWS (建築知識2015年5月号)

他のカテゴリの記事を読む