「空き家の約7割が旧耐震基準」国交省の調査で判明

更新日2015年07月01日

2013年に国土交通省が行った住生活総合調査の速報集計が今年の4月9日に発表され、全国の空き家の7割近くが「旧耐震基準」の建物であることが判明した。多くの空き家が地震によって倒壊する危険性をはらんでいることになる。空き家の倒壊は災害時の被害を拡大させるおそれがあるとして、防災上の大きな課題となっている。

国土交通省は「空き家対策特別措置法」を5月に施行し、倒壊のおそれなどがある建物については「特定空き家」とし、行政が除却や修繕を執行できるように取り決めた。

また、各自治体も対策に乗り出している。東京都文京区や京都府京都市などでは、空き家を除却してできた空き地を地域の防災エリアとして活用する取り組みを始めている。解体や整地にかかる費用を助成することに加えて、土地所有者は固定資産税が免除されるなどの優遇措置が受けられる。

空き家を減らし、地域の安心と安全を守るための取り組みが、国と地域をあげて活発化しているようだ。

MONTHLY NEWS (建築知識2015年7月号)

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