第26回JSCA賞
「ROKI Global Innovation Center」と
「あべのハルカス」が作品賞を受賞

更新日2015年08月01日

第26回JSCA賞が決定し、「ROKI Global InnovationCenter」(谷川充丈氏/Arup)と「あべのハルカス」(平川恭章氏/竹中工務店)が作品賞を受賞した。

JSCA賞は、日本建築構造技術者協会(JSCA)が、建築構造の設計・監理等の分野で優れた成果を発揮した者に贈る賞で、今年で26回目となる。

受賞の対象となった、ROKIの研究開発棟(静岡県浜松市)は、自動車用ろ過機器の開発・製造などを行う施設。環境に配慮した構造と優れた意匠を両立するとともに、敷地の地形をそのまま利用し、周辺環境と一体化した自然な景観を実現している。一方、あべのハルカス(大阪市)は、駅・百貨店・オフィス・ホテル・美術館・展望台を兼ねた日本一の高さを誇る超高層ビル。昨年のオープン時には全国的な注目を集めた。

作品賞に次ぐ奨励賞には、「グランフロント大阪におけるうめきたシップと連絡デッキの設計」(嘉村武浩氏/北海道日建設計)と、「東京駅八重洲口開発グランルーフ」(吉江慶祐氏/日建設計)がそれぞれ選ばれた。また、新人賞には「羽田クロノゲート地域貢献エリア『和の里』施設群」(福島孝志氏/日建設計)が、業績部門では「東京タワーの耐震レトロフィット」(木原硯美氏/日建設計、山野祐司氏/同、國津博昭氏/同、樫本信隆氏/同)が業績賞に選ばれた。

JSCA賞は2012年度より表彰規則が変わり、奨励賞と、一般会員も応募可能な業績部門が新たに設けられた。業績部門では、構造技術分野での開発やその応用・発展に関する業績も表彰対象となり、今回受賞の対象となった東京タワーの耐震工法は、外観を損ねることのない耐震補強という点で評価された。

今回、受賞作品が過去最多となったのは、新たな賞の導入に加え、設計者だけでなく技術者も表彰の対象とするなど、評価対象の幅を広げたことも1つの要因といえるだろう。

MONTHLY NEWS (建築知識2015年8月号)

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