リノベーション・オブ・ザ・イヤー2015「ホシノタニ団地」がグランプリ
更新日2016年02月01日
2015年11月8日、(一社)リノベーション住宅推進協議会[※]主催のリノベーション・オブ・ザ・イヤーの受賞作が発表された。総合グランプリは、荒廃していた小田急線座間駅前にある団地の外構部分を駅前広場とし、広く市民に開かれたまちづくりの起点として再生させた「こどもたちの駅前ひろば『ホシノタニ団地』」(ブルースタジオ)[写真]が受賞。リノベーション住宅推進協議会プロモーション委員会委員長の島原万丈氏は「住宅単体に留まらず、地域の再生まで射程に入れたリノベーションの概念を次のステージまで引き上げた作品」と「ホシノタニ団地」の社会的課題への提案力を含めて評価した。
そのほかの受賞作品は、プランに住み手の要望を反映しやすくするために、入居者を探してから設計・施工をするリノベーションのビジネスモデルを提案した「団地リノベ/コンクリートと無垢の家」(タムタムデザイン)など、意匠性と併せてビジネスモデルを提案する作品が目立った。
1戸の住宅のみをデザインの対象とするのではなくそれを取り巻く環境まで設計の対象が拡張されつつある傾向がうかがえる結果となった。
(企画・基本設計・設計監理監修:ブルースタジオ)団地の1階部分には、子育て支援施設や貸し農園、コミュニティキッチンなどの公益施設を誘致し、団地住民以外にも開放している
※ 2009年5月設立。既存住宅の流通の活性化を目的としたリノベーション業界団体。2016年1月現在、599社が所属