東京都町田市のコストコ崩落事故 建築士に有罪判決

更新日2016年04月01日

東日本大震災時に、東京都町田市の「コストコ多摩境倉庫店」の駐車場スロープが崩壊し8人が死傷した事故で、業務上過失致死傷罪に問われた被告に対して、東京地裁立川支部は禁錮8箇月、執行猶予2年の判決を下した。被告は構造設計を担当していたが、この判決に対し被告側は控訴する意向を示している。

スロープの崩壊原因について、地震時の揺れ方が異なる建築本体とスロープを、強度の低い鋼板で接合していたために破断したと認定された。被告側は、自身の設計どおりに接合部が施工されていれば事故は起きなかったとして無罪を主張していたが、裁判長は、設計内容を設計の総括責任者に確実に伝えなかった過失が事故につながったものと指摘。そのうえで、同容疑で書類送検されながらも嫌疑不十分で不起訴となっていた建築士3人についても責任があるとし、なかでも前任の設計担当者については、被告よりも大きな責任があると述べた。


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