熊本地震仮設住宅の着工進まず

更新日2016年07月01日

2016年4月14日以降に熊本県で発生した一連の地震で被災した住民が入居する仮設住宅として、熊本県内の自治体が必要と見込む約8,200戸のうち、7月1日までに着工されたものが半数にも満たない2,398戸にとどまっている。各自治体は不足分を順次建設する方針だが、震度7の地震に2度も見舞われ、庁舎の破損により、自治体によっては業務の混乱や仮設住宅のための用地の確保が難航していることなどが、遅れの背景にある。東日本大震災などを受け、国は昨年3月、災害時に仮設住宅を建てる予定の土地を事前選定するよう各自治体に求めていた。しかし、熊本地震では、益城村など少なくとも6市町村で仮設住宅用地が事前に選定されていなかった。

5月30日時点での避難者は8,231人。行政が家賃を肩代わりする「みなし仮設」として認める賃貸住宅も物件不足が深刻になっており、避難所生活の長期化や生活再建の遅れが懸念される。


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