ル・コルビュジエ設計の国立西洋美術館がついに世界遺産登録へ

更新日2016年07月01日

日本で唯一のル・コルビュジエの建築作品、国立西洋美術館の本館(東京・上野)が、7月にも正式に世界遺産登録される見通しだ。

当館の世界遺産登録への始まりは、2007年。フランス政府は、フランスをはじめ世界各国にあるル・コルビュジエの建築作品群を、ユネスコ(国際連合教育科学文化機関)に推薦することを検討していた。その作品群の1つに、日本政府がフランス政府に協力するかたちで、国立西洋美術館が加わった。0’9年の世界遺産委員会による審査で、登録は見送られたものの、その後も推薦書の改訂などが重ねられた。そして先月の5月17日、ユネスコの諮問機関イコモス(国際記念物遺跡会議)は、世界7カ国にあるル・コルビュジエの17建築を、世界文化遺産に登録するよう勧告した。7月にトルコで開かれる委員会で正式に登録されれば、都内では初の世界文化遺産となる。

国立西洋美術館は、コルビュジエが考案した寸法ルール「モデュロール」や、コレクションの増加に合わせて展示室も追加できる「無限成長美術館」の原理が随所に実現されている。



7月9日から9月19日まで、展示「ル・コルビュジエと無限成長美術館――その理念を知ろう」が予定されている
©国立西洋美術館


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