ZEHビルダー登録。最終公募始まる

更新日2016年09月01日

本年度、最後となるZEHビルダー登録の6回目の公募が8月15日に開始された。申請の締め切りは9月2日だ。

ZEH(ゼッチ…ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)とは、「快適な室内環境を保ちながら、住宅の高断熱化と高効率設備によって省エネルギー化に努め、太陽光発電などによって自立的にエネルギーを創出することで、住宅のエネルギー消費量が正味でおおむねゼロ以下となる住宅」を意味する。経済産業省は2020年までに、年間の注文戸建住宅の新築件数に占めるZEHの割合を50%にまで増やすことを目標に掲げているが、ZEHは一般的な住宅と比較して費用が割高になる。そのため、目標達成に向けて普及を後押ししようと、建築主に対する補助金の助成が行われている。支援の対象となる住宅は、「ZEHビルダー」に登録された工務店や設計事務所が請け負うものに限られており、今回の公募が今年度の登録の最後の機会となる。

ZEHの評価にあたっては、高断熱基準を満たしたうえで、空調、換気、照明、給湯などの各設備の効率化が求められる。断熱基準となる外皮の平均熱貫流率(Ua値)は「1地域」で0.4と、省エネ住宅の0.46に比べて高く(表1)、各設備の効率化を併せて、省エネ基準よりも20%以上の省エネを実現することが必須の条件だ。この住宅で消費されるエネルギーを自立的な発電システムによって100%補うことができれば、ZEHとみなされる。狭小地の住宅など屋根面積が小さく、太陽光発電で十分な電力が供給しにくい住宅でも、75%の省エネを達成していれば、Nearly ZEHとして評価されるが、この場合は補助の対象とはならない。

今後、助成期間が延長される可能性もあるため、経済産業省と執行団体(SII)の動向を注視していきたい。


表1
地域 1地域
(旭川など)
2地域
(札幌など)
3地域
(盛岡など)
4地域
(仙台など)
5地域
(つくばなど)
6地域
(東京など)
7地域
(鹿児島など)
ZEH基準 0.4 0.4 0.5 0.6 0.6 0.6 0.6
省エネ基準 0.46 0.46 0.56 0.75 0.87 0.87 0.87

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