第二次補正予算でZEH補助金に約100億円、年度内は事業を継続
更新日2016年12月01日
2016年10月11日、参議院本会議で平成28年度の第二次補正予算案が可決し、「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)普及加速事業」の年度内継続が決まった[※1]。補助金総額は約100億円。政府の目標である「'20年までにハウスメーカー等の建築する注文戸建住宅の過半数でZEHを実現」の達成に向け、ZEHの普及を加速させることが狙い。補助対象は、これまでの補助事業と同様、ZEHビルダー[※2]が設計、建築、改修などをするZEHのみとなる見込みだ。
これを受け、ハウスメーカー大手の大和ハウス工業広報企画室広報グループ長・海宝昇氏は「ビルダーだけでなく建材・設備メーカーなどへの経済効果もある」と、住宅省エネ投資の喚起と新たな市場の創出に期待する。ただし、事業自体については「補助金の増額と継続が不可欠」と判断。建築主の関心を持続させるためには、長期的な視点での事業運営が政府に求められそうだ。
※1 ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)とは、住宅の高断熱化と高効率設備により、快適な室内環境と大幅な省エネルギーを同時に実現したうえで、太陽光発電などによってエネルギーをつくり、年間で消費する正味(ネット)のエネルギー量が概ねゼロとする住宅
※2 自社が受注する住宅の内ZEH(Nearly ZEHを含む)が占める割合を2020年度までに50%以上とする事業目標を掲げるハウスメーカー、工務店、建築設計事務所、リオフォーム業者、建売住宅販売者など