リオタのディテール流儀 ―関本竜太 「開かれたデッキテラス」(2ページ目)

更新日2017年06月01日

その2「跳ね出しテラスは狭小地の切り札」

はねだしテラスの家[写真:バウハウスネオ] はねだしテラスの家[写真:バウハウスネオ]

 建ぺい率についても一定の緩和措置が受けられる跳ね出し構造のテラス。狭小敷地では建物の有効建築面積を稼ぐ意味でも活用したい。また狭小敷地では日照に難があるケースも多いが、2階に広いデッキテラスを設ければ、採光の確保とともに部屋にも広がりを与えられる。目隠しの高さを調整すれば隣家からの視線をカットでき、日中はカーテンを使わずに生活できる。

事例3 はねだしテラスの家

その3「外部に開かれたデッキテラス」

ひなたハウス ひなたハウス

 郊外などで敷地に余裕のあるケースでは、むしろデッキテラスを開くことで周辺環境を積極的に味方につけたい。外に開かれた開放的な設えは、プライバシーなどの問題さえクリアできれば、住まい手の心を大らかにしリラックスさせてくれる。そうなれば欲しいのは広いデッキテラスである。住まい手に十分活用してもらえるよう、さまざまな生活シーンを想定し、随所に居場所をつくりたい。

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関本 竜太
P r o f i l e
関本 竜太
[せきもと りょうた]

1971年埼玉県生まれ。’94年日本大学理工学部建築学科を卒業し、’99年までエーディーネットワーク建築研究所に勤務。2000~’01年フィンランドのヘルシンキ工科大学(現アールト大学)に留学。帰国後’02年にリオタデザイン設立

人物イラスト:オオノマサフミ/イラスト:堀野千恵子
建築知識研究所

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