木造住宅の簡易耐震診 断接合部の強度や壁の配置バランスを重点的に

更新日2017年06月01日

国土交通省住宅局は、1981~2000年の間に建てられた木造住宅について、接合部の強度や壁の配置バランスを重点的にチェックする簡易耐震診断の導入を決めた。

木造建築物の接合部の仕様は、建築基準法に基づく告示で2000年に明確化された。そのため新耐震基準が定められた1981年から告示で定めるまでの期間は接合部の強度などの規定が明確でなく、十分な耐震性を備えていないと指摘されていた。熊本地震で、接合部強化以前の建物の被害が大きかったことも今回の導入のきっかけの1つとなった。既存の簡易耐震診断「誰でもできるわが家の耐震診断」(日本建築防災協会作成、国交省住宅局監修)は、①建物の強さ・バランス、②地盤と基礎の強さ、③建物の老朽化、をチェックするもので、接合部のチェックは含まれていない。新しい簡易耐震診断の結果から耐震性に疑問があれば、通常の耐震診断に回す。具体的な診断内容・方法は日本建築防災協会が検討中だ。


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