リオタのディテール流儀 ― 関本竜太
「アルミサッシの製作限界寸法の壁を打ち破る」(2ページ目)

更新日2017年06月29日

その2「連窓方立を柱に置き換える」

[写真:新澤一平] [写真:新澤一平]

 ハイサイド窓には、通風や採光上の理由から、FIXや横辷り出し窓などを連窓とした水平窓を設けることが多い。意匠的には水平性を大切にしたい一方で、問題になるのは構造である。木造の場合、バランスを考えると、できれば2・7mスパンごとに柱を設けたい。ここでは構造を成立させたうえで、伸びやかな水平窓を設ける方法を紹介する。

図2 連窓方立を柱に置き換える

応用編「8連窓のカーテンウォール風窓」

[写真:バウハウスネオ] [写真:バウハウスネオ]

 「その1」で紹介した連窓方立を使用する手法を、より発展させた事例。本住宅は筆者の自邸「OPENFLAT」で、当初、中庭に面して連続したガラスのファサードを構成したいと考えていた。しかし、ビル用のカーテンウォールは高価で手が出ない。そこで、住宅用のFIX窓を連窓でジョイントし、一部には段窓も組み込み、通風も可能なカーテンウォール風窓を低コストで実現した。

図3 連窓をカーテンウォールのように見せる工夫
関本 竜太
P r o f i l e
関本 竜太
[せきもと りょうた]

1971年埼玉県生まれ。’94年日本大学理工学部建築学科を卒業し、’99年までエーディーネットワーク建築研究所に勤務。2000~’01年フィンランドのヘルシンキ工科大学(現アールト大学)に留学。帰国後’02年にリオタデザイン設立

人物イラスト:オオノマサフミ/イラスト:堀野千恵子
建築知識研究所

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