社長の心を射止める、圧倒的プレゼン効率
BIM×VRだから可能になった「社長の邸宅」プロジェクトに大きな反響(3ページ目)

更新日2018年03月30日

ヒアリングからVRプレゼンまで
わずか約3週間で実現できる理由

建築知識研究所―VRによるプレゼンで意思決定をスピードアップすることで、契約、プラン方針といった、家づくりの重要点でお客さまの承認がスムーズになる。フリーダムがRevit導入に際して期待していたフロントローディング効果は、VRの効果を加えてさらに加速しているようです。
実際、「社長の邸宅」プロジェクトには、どの程度の引き合いがあるのでしょう?

フリーダム―富裕層向けの場合はネットよりも雑誌が有効と考え、一般紙・住宅情報誌に広告を打ったのが昨年の7月です。以降、毎月4・5件のお問い合わせがあり、うち2件ほどはヒアリング・ご提案までつながっています。
2017年末の時点で、成約が7件、土地探しを承ったのが5件で計12件の成果があがっています。

建築知識研究所―大型案件・高額案件を、わずか半年でそれだけ受注できるというのは驚くべき成約率、そしてスピード感です。

フリーダム―「社長の邸宅」では、ヒアリングからVRによるプレゼンまでの期間も、長くても3週間ほどで進めています。その間、イメージ写真のやり取りをするくらいで、プラン等の事前の打ち合わせは行いません。詳細なヒアリングをもとに設計段階からVRでチェックすることで、ご要望を超える提案ができる自信があります。中途半端な段階でのプランの確認は意味を持たない。また、経営者はご多忙な方が多いですから。

建築知識研究所―それは同時に、3週間でプレゼンまでもっていけるほど、フリーダム社内でのRevitスキルが上がっている証明でもありますね。

フリーダム―以前からお話している通り、設計と同時に整合性のチェックもできるのがRevitの強みです。CGもVRも、BIMデータがあればその延長線上で手間なくつくれますから、作業時間・負荷は軽くすむ。設計者自ら空間を確認しながら描いていくので手戻りも少ない。
Revitは使えば使うほど便利さ・有効さが実感できるソフトなので、一度手にした設計士はどんどん活用するようになり、成長も早いです。
プレゼンまでの3週間では、複数のスタッフがRevitを使い具体的な3次元データを見ながら干渉チェックや客観的意見を加えて、精度を高めていきます。
かつては社内でプラン検討するにも、大勢で集まって図面やパースを見ながら意見交換をしたり、といった手間がかかりましたが、Revitの場合、ネット上で共有したBIMデータを、各自が都合のいいときに見てチェックできるのもメリットの一つです。
今までは、作図作業の後パースなどのプレゼン作業でしたが、Revitでは作図作業=プレゼン作業のようなものですから、プレゼン前日まで提案内容をブラッシュアップすることができます。プレゼンテーション当日は「これがベスト」というものを1案提案します。複数案出さない理由はこの提案に自信があるからです。複数の設計者が事前にVRで確認し全てのご要望を盛り込んだ提案になっています。
VRを使い社内で万全の準備をすることで、お客様の要望を超える、満足度の高いご提案ができるんです。

建築知識研究所―ターゲットをしっかり分析した上で、狙い定めたプレゼンをすることが勝因といえそうですね。
今回は「社長の邸宅」を例として、VRによるプレゼンの対外的効果を主に伺いましたが、次回はフリーダム社内における効果などもお聞かせいただきたいと思います。

P r o f i l e

フリーダムアーキテクツデザイン株式会社

2016年度の住宅設計の実績は約400棟。
この実績は、完全独立系の建築設計事務所では
全国トップクラス。設立から20年の歴史を持ち、
全国17カ所にスタジオを展開。

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