リオタのディテール流儀 ― 関本竜太
「玄関はライフスタイルで決まる」(2ページ目)

更新日2018年08月31日

その2「ウォークイン納戸のある玄関」

DONUT[写真: 新澤一平] DONUT[写真: 新澤一平]

 玄関から土足で入れる納戸があると、スポーツ用品や子どもの三輪車やおもちゃなど家に上げたくないものを収納できるので大変便利だ。本事例では納戸をシューズクロゼットとしても活用することで、玄関から下足入れをなくしている。その代わりにローカウンター(ベンチ)や靴の脱ぎ履きに便利な垂直手摺を設けた。来客は招かれると正面に中庭を拝む格好になり、空間への期待感も高まる。

事例2 DONUT

その3「土間のある玄関」

川風の家[写真:新澤一平] 川風の家[写真:新澤一平]

 日本の伝統的な玄関のスタイルに土間玄関がある。人を招き入れる広い土間をもちつつも、上がり框によって緩く領域が区切られる。シビアな防犯性が求められる市街地では難しいかもしれないが、近隣とのコミュニティが機能している地域であれば、開かれた玄関というのは閉鎖的な玄関よりも風を通して機能的なうえ、魅力的だ。自転車やアウトドアなど、趣味の領域としても活躍してくれる。

事例3 川風の家

関本 竜太
P r o f i l e
関本 竜太
[せきもと りょうた]

1971年埼玉県生まれ。’94年日本大学理工学部建築学科を卒業し、’99年までエーディーネットワーク建築研究所に勤務。2000~’01年フィンランドのヘルシンキ工科大学(現アールト大学)に留学。帰国後’02年にリオタデザイン設立

人物イラスト:オオノマサフミ/イラスト:堀野千恵子
建築知識研究所

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