DOMOTEX asia/CHINAFLOORレポート 後編

更新日2015年05月07日

文・写真建築知識研究所 長澤 信取材協力アイオーシー株式会社

無垢材がない!

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日本国内では「無垢材が良い!」的な風潮がありますが展示会では無垢材が殆どありません。
合板フローリングです。
商品は左の写真のように「14/4」のように書いてあり表面は4ミリのオークです。
理由は色々あるようですが、世界的にはFSC(Forest Stewardship Council、森林管理協議会)認証が重要視されているようです。
FSCの森林認証制度は、森林の管理や伐採が、環境や地域社会に配慮して行なわれているかどうかを、信頼できるシステムで評価し、それが行なわれている森林を認証します。そして、その森林から生産されたた木材や木材製品(紙製品を含む)に、独自のロゴマークを付け、市場に流通させています。
つまり、このFSCのロゴマークの付いた製品は、「適切に管理された森林」に由来する製品であると保証された、「環境配慮型の商品」なのです。
国内でも「間伐材」や「ECO」について謳っている商品がありますが、実際にどこからとってきたか把握は難しいです。これから私たち建築家もお客様もFSCを選定基準の一つとするべきだと思います。



合板? ラミネート?

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展示会では3割程がラミネート(プリント)でした。
上記の写真、どっちがラミネートかわかりますか?
答えは左側。
プリント技術が発達し、離れてみれば全くわかりません。ヨーロッパではフローリングの上を靴で歩くので質感は日本より気にしないのかもしれません。



面白い商材

さすがにこれだけのフローリングを一度に見るという経験は中々ありません。不思議なことに沢山見ていくと特徴的なモノ、変わったモノが瞬時にわかるようになります。
色々見た中で特徴的な商品をいくつか紹介します。

白太入りフローリング
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木材で樹皮に近い白い部分をあえて入れたフローリング。1枚の中に2,3種類の色が入り自然な模様が作られる。表面を荒らしたりせずにアクセントが入り表面は均一な加工が可能なため、品質にこだわる日本国内でも問題なく利用できるのではないでしょうか。

金、銀のフローリング
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イタリアのFloor Diffusion社のフローリングは木目に金、銀、が入っています。
さすがイタリア、色のセンスが良い。シルバーはうっすらブルーがかっているし、ゴールドはオレンジからイエローまで数種類ある。正面はウレタン塗装で高級感があり、石に飽きたホテル、商業施設などで使いたいフローリングです。

名だたる建築家たちがデザインした床材
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PARADOR社は有名建築家たちのデザインしたモチーフを床に展開。
現代の技術を生かした床材だが、使い人によって左右されるんだろうなという建材。
印刷する材料がもっと自由に選べたらもっと面白いものになりそうな予感がします。
その他にもこんな柄やこんなものや、こんなコンパニオンのお姉さままでいました。

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コルクの可能性
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コルクの床というと安っぽいイメージがあるが、デザイン性の優れたものやプリントを施したものなどがあった。
また、コルクをくり抜いて作られた手洗いなど。
水は漏れませんかと聞いたところ「ワインはコルクから漏れますか?」とのこと。ごもっとも。

建築知識研究所

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