リオタのディテール流儀 ―関本竜太 「設備にも居場所をつくる」

更新日2017年05月09日

リオタのディテール流儀 設備にも居場所をつくる

生活にとって必要不可欠なものであるにもかかわらず、設備は意匠的に疎まれがちな存在だ。できれば設備を一切見せないように計画したいものだが、なかなかそういうわけにもいかない。また、設備機器は竣工間際になって取り付けられることが多いので、配置や配管経路などは事前に十分検討しておかないと、それまでの繊細な仕上げや現場造作が台無しになってしまうこともある。ときに無粋に振る舞おうとする設備機器には、据わりのよい居場所を与えたい。それは気持ちよく住宅を引き渡すための、設計者として最低限のエチケットでもある。

住まい手にとって使い勝手・居心地がよく、設備にとっても居心地のよい居場所のつくりかたを紹介します

その1「壁掛けエアコンをすっきり納める」

紫陽花の家 FILTER

 エアコンのいらない家を設計できれば設備は不要であろうが、日本の夏の酷暑や湿度を考えると、一般的にはエアコンをつけないで夏を過ごせる住宅はごく少数であろう。また費用対効果や手軽さを考えると、壁掛けエアコンは日本の夏の救世主といえる。なくすことができないならせめて美しく納めたい。ここでは、そんな壁掛エアコンをすっきり納めるノウハウをいくつか紹介したい。

図 エアコンをすっきりと納める方法
事例1 VALO
建築知識研究所

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