リオタのディテール流儀 ― 関本竜太
「アルミサッシの製作限界寸法の壁を打ち破る」
更新日2017年0月29日
アルミサッシの製作限界寸法の壁を打ち破る
気密・断熱上の要請や、予算の制約から、既製のアルミサッシを使用せざるを得ないケースは多い。ただ、設計者としては、一手間をかけることで、なるべく既製品感を排除し、空間と調和するよう心がけたい。ただし、過剰に凝った納まりは技術的に破綻しかねず、コストの上昇や経年変化に追従できないなどの問題も引き起こしやすい。
そこで、今回は既製アルミサッシの見栄えがグンと向上し、かつ、確実に納めることができるディテールをいくつか紹介する。

その1「連窓方立の存在感を消す」
![[写真:新澤一平]](/img/pages/riota_style/04/01.png)
アルミサッシを使ううえで避けて通れないのが、製作限界寸法(寸法特注範囲)。これを打ち破る手立てとして、連窓方立や段窓無目を用いる方法があるが、安易にジョイント部材を多用しすぎると「製品感」が前に出て、空間の調和を乱しやすい。ここでは中庭住宅「DONUT」を事例に、一般的な連窓方立を使用しながらも方立の存在感を消し、サッシを自然に空間と馴染ませる手法を紹介する。

