リオタのディテール流儀 ― 関本竜太
「出窓にするといろんなことが解決する」

更新日2017年07月31日

リオタのディテール流儀 出窓にするといろんなことが解決する

今回は住宅における出窓の意味について考えてみたい。出窓というと、つくってはみたものの実用性に乏しく、ちょっとした飾り棚や、観葉植物置き場のような使われ方をしている例が多いのではないだろうか。
出窓は、所定の条件[※]を満たせば床面積に算入されないため、狭小地でも合理的に気積を増やせる手法の1つだが、出窓をそれだけの使い方に留めておくのはもったいない。ここでは、開口廻りをよりすっきり納めて、積極的に意匠参加できる出窓の活用を考えてみたい。

コーナーに出窓を計画する際の隅柱の存在感の消し方や、機能的な出窓をつくる方法などを紹介します

その1「コーナー方立を柱で消す」

[写真:新澤一平] [写真:新澤一平]

 コーナーに開口を設ける場合、隅柱の存在を邪魔に感じることがある。構造を工夫して隅柱を除く方法もあるが、一般的な解決方法ではない。また、サッシのコーナー方立の存在が目立つため、柱を除いた意味が薄れてしまうこともある。そこで隅柱は残しつつも、柱の外側にコーナー出窓を設けると、内観・外観いずれにおいても連続して見える開口部となり、コーナー方立の存在も消すことができる。

図1 コーナー部の出窓をすっきり見せる
事例1 FP
建築知識研究所

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