リオタのディテール流儀 ― 関本竜太
「家族間のコミュニケーションと子どもの空間を考える」

更新日2017年12月28日

リオタのディテール流儀 家族間のコミュニケーションと
子どもの空間を考える

住宅設計において核になるスペースと言えば、リビングやダイニングだと考えがちであるが、実は「子どもの空間」が鍵となることが多い。夫婦の寝室とは異なり、子どもの空間は増えたり(出産で)、減ったり(独立で)する厄介な空間である。また子どもの空間には「就寝・勉強・遊び」といった領域が必要で、これらを安易に1つにまとめてしまうと、床面積がかさむうえ、引きこもりといった問題を引き起こすこともある。家族間のコミュニケーションという観点から、子どもにとって最適な空間とは何か、ディテールを通して考えてみたい。

主寝室に比べると使用期間の短い子供室。将来もデッドスペースにならず、活用できるつくり方を紹介します

その1「大きなダイニングテーブルが勉強スペースに」

FILTER[※1] 西荻の家[写真:繁田諭]

子どもの勉強スペースは、コミュニケーション重視の観点から、個室型からダイニング型へと変化しつつある。本事例では長さ3.2mもの巨大なテーブルをダイニングの中心に設えた。キッチン側の床を400mmほど下げており、テーブルは椅子に掛けずに使用できる。ここまでの広さがあると、家族がそれぞれの趣味や作業を、お互いに干渉し合うことなく場を共有することができる。

事例1 西荻の家 その1「大きなダイニングテーブルが勉強スペースに」
建築知識研究所

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