リオタのディテール流儀 ― 関本竜太
「最小のスペースには最大限の配慮を。トイレというピースを考える」

更新日2018年04月25日

リオタのディテール流儀 最小のスペースには最大限の配慮を。
トイレというピースを考える

かつて、建築主の要望をすべて盛り込んだプランを完成させ悦に入っていたら、トイレを忘れていたことに気づき、愕然としたことがある。トイレは住宅に必ず必要な空間であるが、住まい手も設計者も関心が低く、議論にもあまり上がらない場所と言えるかもしれない。そんな地位の低いトイレ空間だが、必ず毎日使う場所であるだけに、求められる機能をしっかり押さえていないと、住まい手にとって切実な問題が生じやすい。今回は必要にして最小限、プラン上も有効なトイレの計画について考えてみたい。

住宅に不可欠な機能だが、スペースは最小限に納めたい。そんな「トイレ」の定番と応用を紹介します

その1「トイレの定番プランニング」

町屋の家 町屋の家

 トイレに求められる機能は限られている。またそれに付随する備品や用具も限定されているので、ひとたび定番の納まりをつくり上げると、それを崩すのは難しい。逆に、トイレの定番ピースが自分にあれば、機能性の高い空間を簡単にプランできるとも言える。緻密に設計すると、意外と奥が深いトイレ。ここでは筆者定番のトイレ空間のつくり方を解説したい。

図1 トイレには何が必要か?
事例1 VALO 「①標準トイレ」
建築知識研究所

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