リオタのディテール流儀 ― 関本竜太
「浴室・洗面所は設計者の気配り力が試される」

更新日2018年05月30日

リオタのディテール流儀 浴室・洗面所は
設計者の気配り力が試される

 浴室・洗面所は、キッチンと比べても、利用する時間がある程度限られている。それゆえに、採光や眺望よりも、機能性やメンテナンスのしやすさなどがより優先される傾向もあるだろう。また、小さな領域に多くの要素が詰め込まれる空間でもあり、小住宅ではさらに面積が限られ、厳しい設計が求められる。水もかかり、住まい手の生活感も表れやすい、そんなタフな空間だけに、浴室・洗面所は設計者の気配り力が試される究極の空間なのである。

利用時間が限られている場所だからこそ、長時間の居心地よりも、住み手にとって使いやすく、手入れのしやすい空間にしたい。その設計ポイントを解説します

その1「浴室空間のつくり方・ハーフユニットと在来工法」

かたつむりハウス かたつむりハウス

浴室空間の作り方には、ユニットバスを除けば、ハーフユニットバスと在来工法がある。一般的には、施工性や防水性、メンテナンスなどからユニットバスが選択されることが多いが、在来工法でも正しい手順を踏めば漏水は防げるし、ハーフユニットを使えば双方のいいとこ取りもできる。なにより自由度が高いのは大きな魅力であろう。ここでは双方の違いと注意点について解説する。

図1 ボリュームの考え方
事例1 FP 「ハーフユニットバスを用いた浴室の例」
建築知識研究所

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