リオタのディテール流儀 ― 関本竜太
「プランを左右する階段は住宅の要」
更新日2018年0月29日
プランを左右する階段は
住宅の要
住宅のプランニングは何で決まるかと問われたら、私なら階段と答えるだろう。階段の計画は、平面のみならず階高などとも密接な関係にあり、ここをおろそかにするとわずか1段のためにプランが破綻することも少なくない。逆に、階段下を有効に使うことで収納とトイレスペースの問題が同時に解決したり、開放的な階段で空間に広がりやアクセントを印象づけたりなど、階段は使い方次第でさまざまな効果をもたらすオールマイティカードにもなる。

その1「木階段はトイレや収納とセットで考える」
![トンガリの家[写真: 新澤一平]](/img/pages/riota_style/16/02.png)
まずは折返し階段と直進階段さえ押さえておけば、ほとんどの住宅で使うことができる。螺旋階段などそれ以外の階段形式はこの応用でしかない。木造住宅で階高を2,550~2,750mm程度とした場合、階段の段数は13~14段となる。この段数に納めるとプランニングは破綻なく合理的にまとまりやすい。ここではそれぞれのモジュールと、押さえるべき納まりの注意点を解説する。

