最初に「3D」を見せることで、お客様とのプラン合意がスムーズに(2ページ目)

更新日2016年02月01日

「平面図だけでは仕上がりをイメージできない人」も
3Dならすぐに理解してくれる

―実際に3Dパースを見たお客様の反応はいかがでしたか?

とても喜ばれます。従来の提案は、お客様にヒアリングした後、平面図を書いて言葉で補足説明しながら確認、ある程度固まったら3Dパースを見てもらう、という流れでした。
しかし平面図だけだと広さや高さ、空間の大きさやつながりは伝わりにくい。平面図でよくても立面で変更、その後展開図で変更、最後にパースを見て変更と、非常に時間がかかってしまう。要するに、お客様に分かりやすい資料を提示できていないという、大きな問題があったわけです。
これが「Revit」なら平面図と3Dパースを同時に見ていただくことができますから、とても話が早くなります。
「自分の希望を詰め込んだ家は、こんな形になるのか」というゴールイメージをまず見せて、そこから細部をチェックし、修正していくという、まったく逆の流れの打ち合わせが可能です。


―最近は映画やゲームで3Dを見慣れていることもあって、間取りや形状だけでなく「自分がそこでどんな暮らしができるか」といったところまですんなりとイメージできそうですね。

その通りです。次の事例は、あるお客様にご提案した、ご自宅兼仕事場のプランです。
ご家族や愛猫とくつろげる居住スペースと、効率的で集中できるワーキングスペースを、一戸の中でしっかり区分しつつ、中庭を介してゆるやかにリンクさせるコンセプトで設計しました。
見てすぐにライフイメージが浮かんだようで、初回でプラン合意に達しました。
「Revit」によるプレゼンは、いわば、お客様と一緒に、PCの中で一度家を建ててみる…というイメージです。
ハウスメーカーの既成プランでは満足できずに当社にご相談くださった施主様も、満足・納得して家づくりができますし、クライアントファーストを掲げるフリーダムの理念にもマッチした進め方です。

Revitを活用したプレゼン事例 仕事場と住居。ONとOFF 住宅兼事務所
プレゼン事例

平面図+3Dならば、どんな家ができるのかは一目瞭然。初期段階ではディテールはあえて作り込まず、施主様の希望を反映しながら調整・決定していくことで「一緒に家づくりをしている」「夢のマイホームが具体化していく」という満足感も高まる。

プレゼン事例

愛猫家のご家族のため、猫が行き来できるさりげない工夫も盛り込まれている。
2Fからコックピットのように張り出した2つのブースが、施主様の作業スペース。背後には資料を収納する書庫を天井までしつらえた。1Fには中庭を眺めながら打ち合わせができる応接ブースが設けられている。
機能性と遊び心のあるプランに、お客様の反応も上々だったとか。

3Dレンダリングが、プレゼンにさらなる説得力をプラス。

事例としてあげたプレゼンテーションでは、さらに視点を動かしてさまざまな角度から
3Dパースを見ることができるパノラマレンダリング機能が用いられた。
まるで家の中を360°見渡せるような、バーチャルリアリティ感覚を味わえるこの機能は、
動線の確認等にも有効で、プレゼンの説得力がより深まる。
この機能は、Revitレギュラー版はもちろん、レンダリング機能が実装されていないRevit LTでも、
それぞれ保守プラン(旧名称:Maintenance Subscription)の契約をすることで、
クラウドサービスとして利用可能となる。

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