徹底解説[ 屋 根 ] 本間 至氏(ブライシュティフト)(3ページ目) 更新日2015年0月5日 ─郊外の住宅の屋根形状はどのようにして決まりますか。 敷地にゆとりがあり、斜線制限を受けない立地では、勾配を緩くし、軒も深くします。ただし、離れた場所から建物を眺めることも多いので配慮が必要です。屋根のボリュームが大きすぎると、建築物の圧迫感が強くなってしまうので、横に長く流れるような水平方向を強調します。外観を低く見せることで、都市部同様に内部空間の広がりも強調できます。具体的には、郊外型住宅の屋根勾配は、1.1~2.8寸勾配の間で調整することが多いと思います。 「軽井沢の別荘」[事例2]の屋根は、2.8寸勾配です。緩やかな斜面上にある敷地に合わせて、屋根の勾配を決めました。建物の高さは相当に抑えたように見えますが、内部の天井高は、最も高いところで3m以上とし、空間に広がりが感じられます[図4]。 事例2●軽井沢の別荘(郊外住宅の例) 切妻屋根を架けた平屋。屋根材はガルバリウム鋼板の銀黒色 ■図4 断面図[S=1:250] 次のページ 瓦の輝きを求めてたどり着いた色とは 1 2 3 4 この記事は会員限定です。会員登録後、ログインするとお読みいただけます。 一覧へ戻る 他のカテゴリの記事を読む 徹底解説 住宅ローン 構造 耐震 省エネ 法規 業界 BIM CAD その他
敷地にゆとりがあり、斜線制限を受けない立地では、勾配を緩くし、軒も深くします。ただし、離れた場所から建物を眺めることも多いので配慮が必要です。屋根のボリュームが大きすぎると、建築物の圧迫感が強くなってしまうので、横に長く流れるような水平方向を強調します。外観を低く見せることで、都市部同様に内部空間の広がりも強調できます。具体的には、郊外型住宅の屋根勾配は、1.1~2.8寸勾配の間で調整することが多いと思います。
「軽井沢の別荘」[事例2]の屋根は、2.8寸勾配です。緩やかな斜面上にある敷地に合わせて、屋根の勾配を決めました。建物の高さは相当に抑えたように見えますが、内部の天井高は、最も高いところで3m以上とし、空間に広がりが感じられます[図4]。