不動産の価値は“地盤+土地+建物”で決めよう。
更新日2016年04月21日
5年前の東日本大震災や、昨年の鬼怒川の堤防決壊など、災害の様子がリアルタイムで報道される現代。液状化で倒壊した家、激流に流される家などを見るたびに「もし自分の家がこうなったら……」と不安を感じた人も多いだろう。
教訓を含んだ古い地名が失われ、地域のつながりも薄くなっている近年では、その土地がどんなリスクを秘めているのかが分かりにくくなっている。無論、検討中の土地が川のそばなら水害、埋立地なら液状化、といった程度のリスク予測はできるだろう。しかしもっと根源的な問題は、その土地を支える地盤が確かかどうかだ、と訴えるのが、住宅地盤の専門医と呼ばれる、地盤ネットホールディングスの山本強代表である。
教訓を含んだ古い地名が失われ、地域のつながりも薄くなっている近年では、その土地がどんなリスクを秘めているのかが分かりにくくなっている。無論、検討中の土地が川のそばなら水害、埋立地なら液状化、といった程度のリスク予測はできるだろう。しかしもっと根源的な問題は、その土地を支える地盤が確かかどうかだ、と訴えるのが、住宅地盤の専門医と呼ばれる、地盤ネットホールディングスの山本強代表である。
不動産の価値を支えるのは目に見えない「地盤」
建築知識研究所─多くの人にとって、マイホームは一生ものの買い物。当社に相談にいらっしゃるお客様はみな、プランニングになみなみならぬこだわりを持っています。その一方で多くの方が、どこに建てるかという土地探しに悩んでいます。地盤ネット―土地取得を考えるとき、多くの人はまず利便性や環境を重視しますよね。たとえば通勤通学の便利さや、買い物や子育てがしやすいか。当然、敷地の広さや価格なども重要なポイントになるでしょう。こうした条件は、いわば“土地の表面上の、目に見える魅力”です。しかし、土地というのはその下にある地盤で支えられていいます。ことに天災大国であるわが国では、土壌が堅牢で災害に強いかどうかというのが、目には見えないけれどとても重要な土地選び・家づくりの条件になるでしょう。
建築知識研究所―苦労して探した土地にせっかく建てたマイホームが、災害で傾いたり壊れたりしては、家族の人生計画がくるってしまいますね。財産だけでなく人命にかかわる可能性もある。
地盤ネット―そうです。にもかかわらず、これまでずっと不動産というのは「土地の値段+建物の値段」の合計で値づけがされてきました。私はここに「地盤」という要素を加えるべきだと考えています。
不動産とは「地盤+土地+建物」によって、価格や価値を評価されるもの。そういう意識が広がれば、より安全で、家族を守ってくれる資産価値の高い家づくりが可能になると思うからです。