「いずれ自分が暮らす家」をバーチャルリアリティで体感(2ページ目)
更新日2017年02月01日
建築家の脳内にあるスケール感を
いかにクライアントに理解してもらうか
フリーダム―そもそもなぜ「VRアーキテクツシステム」を構築したのか。それはBIMによる3D設計でぐっと前進した「クライアントとの合意形成のスピードアップ」を、さらに推し進めるためです。
平面図よりは3Dの方が伝わる。クライアントも「分かりやすい」と喜んでくれる。しかし、設計士が脳内で想像してプランに落とし込んでいる〝広がり〟や〝高さ〟といったスケール感までは、うまく伝わっていなかったと思います。
しかしVRなら、いずれ自分が暮らすことになる住まいの中を、歩き、覗き、見上げることで、家づくりの楽しさを共有することができるのです。
建築知識研究所―まだこの世にはない〝自分の家〟を体感するというのは、美しいモデルルーム内を見学するのとは、だいぶ異なる体験でしょうね。
フリーダム―「VRアーキテクツシステム」は、ゲームのように「わ~凄い!」と楽しんでいただくためではなく、クライアントの感想を引き出すためのツールです。
家づくりを進める過程で、設計士が思う”よい”プランと、クライアントが”よい”と感じるプランが食い違うのはよくあることです。しかしVRによって初期段階から不満な点、改善点を洗い出すことができれば、よりよい住まいをご提供することができるでしょう。
設計士自身、中に入ってみることで、想像していたのとは印象や使い勝手が違うなと気づくことも多いです。
建築知識研究所―設計時点で住み心地のチェックまでできる、そういう時代がいよいよ到来した…というわけですね。貴社の進めるBIMによる住宅設計、そして業務のフロントローディングにもマッチしているということが分かりました。